交通事故の過失割合について!!第2弾
【左折事故の過失割合はこう決まる!】
交差点で発生する事故の中でも、特に頻度が高いのが「左折事故」です。左折事故は、どちらの車両の過失が大きいか判断が難しいケースも多く、示談交渉や裁判で争いになることも少なくありません。
そこで今回は、左折事故の過失割合はどのように決まるのか、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。
1. 左折事故の過失割合を決める要素
左折事故の過失割合は、以下の要素を総合的に判断して決まります。
- 信号状況: 信号無視、黄信号無視など、信号状況によって過失割合が大きく変わります。
- 右折車の速度: 右折車が適切な速度で走行していたかどうかが判断基準となります。
- 左折車の安全確認: 左折車が十分な安全確認を行っていたかどうかが判断基準となります。
- 右折車の進入タイミング: 右折車が左折車に十分な譲歩時間を与えていたかどうかが判断基準となります。
- 証拠: ドライブレコーダーの映像、目撃者の証言、警察の調書など、事故状況を証明する証拠は、過失割合を判断する上で重要な役割を果たします。
これらの要素を総合的に判断し、過去の類似判例を参考にしながら、過失割合が決まります。
2. 左折事故の過失割合の例
例1:信号無視による左折事故
- 状況: A車が信号無視をして、B車に衝突した。
- 過失割合: A車:100%、B車:0%
- 理由: 信号無視は道路交通法違反であり、重大な過失とみなされます。そのため、A車の過失割合が100%となります。
例2:黄信号無視による左折事故
- 状況: A車が黄信号で左折し、B車に衝突した。
- 過失割合: A車:70%、B車:30%
- 理由: A車は黄信号で左折しており、注意義務を怠っていたため、過失割合が70%となります。一方、B車は青信号で直進しており、過失割合が30%となります。
例3:右折車の速度超過による左折事故
- 状況: A車が右折し、B車に衝突した。A車は速度超過をしていた。
- 過失割合: A車:60%、B車:40%
- 理由: A車は速度超過しており、安全な速度で走行していれば事故を回避できた可能性があるため、過失割合が60%となります。一方、B車は左折車に十分な譲歩時間を与えていたため、過失割合が40%となります。
例4:左折車の安全確認不足による左折事故
- 状況: A車が左折し、B車に衝突した。A車は十分な安全確認を行っていなかった。
- 過失割合: A車:80%、B車:20%
- 理由: A車は十分な安全確認を行っていなかったため、過失割合が80%となります。一方、B車は右折車に十分な譲歩時間を与えていたため、過失割合が20%となります。
例5:右折車の進入タイミングによる左折事故
- 状況: A車が右折し、B車に衝突した。A車は左折車に十分な譲歩時間を与えなかった。
- 過失割合: A車:50%、B車:50%
- 理由: A車は左折車に十分な譲歩時間を与えなかったため、過失割合が50%となります。一方、B車は左折前に十分な安全確認を行っていなかったため、過失割合が50%となります。
※これらの例はあくまでも目安であり、実際の過失割合は、事故状況によって大きく異なる場合があります。
【信号無視事故の過失割合はこう決まる】
交通事故の中でも、特に重大な過失とされるのが「信号無視事故」です。しかし、すべての信号無視事故が100%加害者の責任になるとは限りません。事故状況によっては、被害者にも過失が認められる場合もあります。
そこで今回は、信号無視事故の過失割合はどのように決まるのか、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。
1. 信号無視事故の過失割合を決める要素
信号無視事故の過失割合は、以下の要素を総合的に判断して決まります。
- 信号状況: 赤信号、青信号、黄信号など、信号の種類によって過失割合が大きく変わります。
- 当事者の行動: 信号無視をした側だけでなく、被害者側の行動も判断基準となります。
- 事故態様: 追突事故、正面衝突事故、交差点事故など、事故の態様によって過失割合が変わる場合があります。
- 証拠: ドライブレコーダーの映像、目撃者の証言、警察の調書など、事故状況を証明する証拠は、過失割合を判断する上で重要な役割を果たします。
これらの要素を総合的に判断し、過去の類似判例を参考にしながら、過失割合が決まります。
2. 信号無視事故の過失割合の例
例1:赤信号無視による追突事故
- 状況: A車が赤信号無視をして、B車に追突した。
- 過失割合: A車:100%、B車:0%
- 理由: A車は赤信号無視という重大な過失を犯しており、B車には過失は基本的にありません。
例2:黄信号無視による正面衝突事故
- 状況: A車が黄信号で交差点に進入し、B車と正面衝突した。
- 過失割合: A車:70%、B車:30%
- 理由: A車は黄信号で交差点に進入しており、注意義務を怠っていたため、過失割合が70%となります。一方、B車は青信号で直進しており、過失割合が30%となります。
例3:赤信号無視による交差点事故
- 状況: A車が赤信号無視で交差点に進入し、B車と衝突した。B車は青信号で直進していた。
- 過失割合: A車:80%、B車:20%
- 理由: A車は赤信号無視という重大な過失を犯しており、B車にも一時停止義務を怠っていたなどの過失がある可能性があります。
例4:黄信号無視による右折事故
- 状況: A車が黄信号で右折し、B車と衝突した。B車は左折車に十分な譲歩時間を与えなかった。
- 過失割合: A車:60%、B車:40%
- 理由: A車は黄信号で右折しており、注意義務を怠っていたため、過失割合が60%となります。一方、B車は左折車に十分な譲歩時間を与えなかったため、過失割合が40%となります。
例5:赤信号無視による歩行者との事故
- 状況: A車が赤信号無視をして、横断歩道を渡っていたBさんに轢かれた。
- 過失割合: A車:90%、Bさん:10%
- 理由: A車は赤信号無視という重大な過失を犯しており、Bさんにも横断歩道を渡る前に十分な安全確認を怠っていたなどの過失がある可能性があります。
※これらの例はあくまでも目安であり、実際の過失割合は、事故状況によって大きく異なる場合があります。
3. 信号無視事故で過失割合を有利に働かせるには?
信号無視事故で過失割合を有利に働かせるためには、以下の点に注意しましょう。
- 事故現場を記録する: 事故発生直後に、ドライブレコーダーの映像を保存し、周囲の状況を写真撮影しておきましょう。
- 警察に連絡する: 軽微な事故であっても、必ず警察に連絡し、事故状況を記録してもらいます。
- 目撃者の証言を聞く: 事故現場に目撃者がいた場合は、彼らの証言を記録しておきましょう。
- 弁護士に相談する: 示談交渉や裁判になる可能性がある場合は、早めに弁護士に相談しましょう。
【歩行者事故の過失割合はこう決まる】
歩行者事故は、被害者側が一方的に悪いというイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。信号無視や横断歩道の不適切な利用など、歩行者側の過失も問われるケースがあります。
そこで今回は、歩行者事故の過失割合はどのように決まるのか、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。
1. 歩行者事故の過失割合を決める要素
歩行者事故の過失割合は、以下の要素を総合的に判断して決まります。
- 信号状況: 信号を守っていたかどうか、赤信号横断などの違反行為があったかどうかが判断基準となります。
- 歩行者側の行動: 横断歩道の利用方法、周囲の安全確認状況などが判断基準となります。
- 車両側の行動: 車両側の速度超過、安全確認不足などが判断基準となります。
- 事故態様: 追突事故、正面衝突事故など、事故の態様によって過失割合が変わる場合があります。
- 証拠: ドライブレコーダーの映像、目撃者の証言、警察の調書など、事故状況を証明する証拠は、過失割合を判断する上で重要な役割を果たします。
これらの要素を総合的に判断し、過去の類似判例を参考にしながら、過失割合が決まります。
2. 歩行者事故の過失割合の例
例1:信号無視による歩行者事故
- 状況: Aさんが赤信号を無視して横断歩道を渡り、B車に衝突された。
- 過失割合: Aさん:70%、B車:30%
- 理由: Aさんは赤信号無視という重大な過失を犯しており、B車にも一時停止義務を怠っていたなどの過失がある可能性があります。
例2:横断歩道外での横断による歩行者事故
- 状況: Aさんが横断歩道外を横断中に、B車に衝突された。
- 過失割合: Aさん:50%、B車:50%
- 理由: Aさんは横断歩道外を横断しており、安全確認を怠っていた可能性があります。一方、B車は歩行者に気づきながら適切な回避措置を取らなかった可能性があります。
例3:夜間の歩行者事故
- 状況: 夜間、Aさんが歩行中に、B車に衝突された。Aさんは反射材を着用していなかった。
- 過失割合: Aさん:40%、B車:60%
- 理由: Aさんは夜間歩行時に反射材を着用しておらず、歩行者として注意義務を怠っていた可能性があります。一方、B車は夜間走行中に歩行者に気づきながら適切な回避措置を取らなかった可能性があります。
例4:前方不注意の歩行者事故
- 状況: Aさんがスマートフォンを見ながら歩行中に、B車に衝突された。
- 過失割合: Aさん:60%、B車:40%
- 理由: Aさんは前方不注意で歩行しており、歩行者として注意義務を怠っていた可能性があります。一方、B車は歩行者に気づきながら適切な回避措置を取らなかった可能性があります。
例5:酒酔い歩行中の歩行者事故
- 状況: 酒酔い状態で歩行中のAさんが、B車に衝突された。
- 過失割合: Aさん:80%、B車:20%
- 理由: Aさんは酒酔い状態で歩行しており、歩行者として著しい注意義務違反を犯しています。一方、B車は歩行者に気づきながら適切な回避措置を取らなかった可能性があります。
※これらの例はあくまでも目安であり、実際の過失割合は、事故状況によって大きく異なる場合があります。
【自転車事故の過失割合はこう決まる】
近年、増加傾向にあるのが「自転車事故」です。自転車は車と比べて軽いため、被害者側が一方的に悪いというイメージがありますが、必ずしもそうとは限りません。信号無視や一時不停止など、自転車側の過失も問われるケースも多くあります。
また、近年では電動自転車の普及により、車と同様の扱いを受けるケースも増えてきていることに注意が必要です。
そこで今回は、自転車事故の過失割合はどのように決まるのか、具体的な事例を交えながら詳しく解説します。
1. 自転車事故の過失割合を決める要素
自転車事故の過失割合は、以下の要素を総合的に判断して決まります。
- 信号状況: 信号を守っていたかどうか、赤信号無視などの違反行為があったかどうかが判断基準となります。
- 自転車側の行動: 一時不停止、徐行義務違反、歩道通行など、道路交通法遵守状況が判断基準となります。
- 車両側の行動: 車両側の速度超過、安全確認不足などが判断基準となります。
- 事故態様: 追突事故、正面衝突事故など、事故の態様によって過失割合が変わる場合があります。
- 証拠: ドライブレコーダーの映像、目撃者の証言、警察の調書など、事故状況を証明する証拠は、過失割合を判断する上で重要な役割を果たします。
これらの要素を総合的に判断し、過去の類似判例を参考にしながら、過失割合が決まります。
2. 自転車事故の過失割合の例
例1:信号無視による自転車事故
- 状況: Aさんが赤信号無視をして、B車に衝突された。
- 過失割合: Aさん:70%、B車:30%
- 理由: Aさんは赤信号無視という重大な過失を犯しており、B車にも一時停止義務を怠っていたなどの過失がある可能性があります。
例2:一時不停止による自転車事故
- 状況: Aさんが一時不停止で交差点に進入し、B車と衝突した。
- 過失割合: Aさん:60%、B車:40%
- 理由: Aさんは一時不停止という過失を犯しており、徐行義務を怠っていた可能性があります。一方、B車は歩行者に気づきながら適切な回避措置を取らなかった可能性があります。
例3:徐行義務違反による自転車事故
- 状況: Aさんが徐行義務のある場所で徐行せず、B車と衝突した。
- 過失割合: Aさん:50%、B車:50%
- 理由: Aさんは徐行義務を怠っており、安全確認を怠っていた可能性があります。一方、B車は歩行者に気づきながら適切な回避措置を取らなかった可能性があります。
例4:歩道通行による自転車事故
- 状況: Aさんが歩道を走行中に、Bさんに衝突した。
- 過失割合: Aさん:100%、Bさん:0%
- 理由: Aさんは歩道を走行しており、歩行者に対する安全配慮を怠っていました。
例5:電動自転車の事故
- 状況: 電動自転車に乗っていたAさんが、B車と衝突した。
- 過失割合: 状況によって大きく異なる
- 理由: 電動自転車は、車種によって原動機付き自転車扱いになる場合と、軽車両扱いになる場合があります。原動機付き自転車扱いになる場合は、自転車とは異なり、ヘルメット着用義務や免許証の携帯義務などが課されます。過失割合は、これらの状況によって大きく異なるため、一概には言えません。
※これらの例はあくまでも目安であり、実際の過失割合は、事故状況によって大きく異なる場合があります。
自転車事故で過失割合を有利に働かせるには?
自転車事故で過失割合を有利に働かせるためには、以下の点に注意しましょう。
- 事故現場を記録する: 事故発生直後に、ドライブレコーダーの映像を保存し、周囲の状況を写真撮影しておきましょう。
- 警察に連絡する: 軽微な事故であっても、必ず警察に連絡し、事故状況を記録してもらいます。
- 目撃者の証言を聞く: 事故現場に目撃者がいた場合は、彼らの証言を記録しておきましょう。
- 弁護士に相談する: 示談交渉や裁判になる可能性がある場合は、早めに弁護士に相談しましょう。
- それでは、良いカーライフを!!