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2024/12/06 ブログ
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【初心者向けガイド】

エンジンオイルってなに?

車をスムーズに動かすためには、エンジンオイルが欠かせません。エンジンオイルは、エンジン内部の金属同士が直接こすれ合うのを防ぎ、摩擦熱を冷やし、汚れを洗い流すなど、様々な役割を担っています。

なぜオイル交換が必要なの?

エンジンオイルは、走行距離や時間とともに劣化していきます。酸化したり、汚れが混ざったりすることで、本来の性能を発揮できなくなってしまうのです。そのため、定期的な交換が必要になります。

オイル交換を怠るとどうなる?

オイル交換を怠ると、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。

  • エンジン焼きつき: エンジンオイルが不足すると、金属同士が直接こすれ合い、高温になり、最悪の場合、エンジンが焼き付いてしまうことがあります。
  • 燃費の悪化: 劣化が進んだオイルは、エンジンの動きを悪くし、燃費を悪化させます。
  • エンジンの寿命が縮む: 常に負荷がかかった状態でエンジンが運転されるため、エンジンの寿命が短くなってしまいます。

オイル交換時期のサイン

オイル交換時期が近づくと、様々なサインが現れます。

  • エンジン音が大きくなる: オイルが劣化すると、金属同士の摩擦が増え、エンジン音が大きくなることがあります。
  • エンジン回転が不安定になる: エンジンオイルが不足すると、エンジン回転が不安定になり、加速が悪くなることがあります。
  • エンジン警告灯が点灯する: エンジンオイルの量が極端に少なくなると、エンジン警告灯が点灯します。
  • オイルの色が黒くなる: 新しいエンジンオイルは、琥珀色をしていますが、使用していくうちに酸化して黒くなります。
  • オイルに異臭がする: 燃えカスなどが混ざると、オイルに異臭がすることがあります。

オイル交換の目安

一般的に、新車の場合は最初のオイル交換を1年または1万kmで行うことが推奨されています。その後は、取扱説明書に記載されている交換サイクルを守り、定期的に交換しましょう。

オイル交換の頻度を早めるべきケース

  • 短距離移動が多い: 短距離移動ばかりしていると、エンジンオイルが十分に温まらず、スラッジ(汚れ)が溜まりやすくなります。
  • 激しい運転が多い: スポーツ走行や急加速・急減速を頻繁に行うと、エンジンオイルに大きな負荷がかかり、劣化が早まります。
  • 古い車: 車が古いほど、エンジンオイルの劣化が早まる傾向にあります。

オイル交換の注意点

  • 自分で交換する場合は、マニュアルをよく読んでから行いましょう。
  • エンジンオイルの種類や粘度を間違えないようにしましょう。
  • オイルフィルターも同時に交換することをおすすめします。
  • 専門の整備工場に依頼することも検討しましょう。

 

【エンジンオイルの粘度記号】

エンジンオイルを選ぶ際、様々な種類があり、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。特に、エンジンオイルに記載されている「粘度記号」は、一見複雑に見えて、何を意味しているのか分からない方もいるでしょう。

エンジンオイルの粘度とは?

エンジンオイルの粘度とは、オイルの「粘り気」のことです。蜂蜜のようにドロッとした状態を「高粘度」、水のようにサラサラの状態を「低粘度」と言います。

粘度記号の読み方

エンジンオイルの粘度記号は、一般的に「SAE粘度」と呼ばれ、米国自動車技術者協会(SAE)が定めた規格に基づいて表示されています。

一般的な表示例:5W-30

  • W(Winter):低温時の粘度を表します。数字が小さいほど低温時の流動性が良く、寒い時期のエンジン始動性が向上します。
  • -(ハイフン):低温時と高温時の粘度を区切る記号です。
  • 数字:高温時の粘度を表します。数字が大きいほど高温時の粘度が高く、高温時の油膜強度が向上します。

5W-30の場合

  • 5W:-30℃以下の低温でもスムーズにエンジンを始動できることを示します。
  • 30:高温時でも油膜が切れにくく、エンジンを保護できることを示します。

粘度記号が表す意味

  • 低温時の粘度(Wの前の数字)
    • 数字が小さいほど、低温時の流動性が良く、寒い地域や冬場に適しています。
    • エンジン始動性が向上し、燃費の改善にもつながる可能性があります。
  • 高温時の粘度(ハイフン後の数字)
    • 数字が大きいほど、高温時の油膜強度が高く、高温になるエンジンや高負荷な運転に適しています。
    • エンジンを高温から保護し、耐久性を向上させる効果が期待できます。

粘度を選ぶポイント

エンジンオイルの粘度を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。

  • 車の取扱説明書に記載されている推奨粘度 最も確実な選び方です。
  • 地域の気候 寒い地域では低温時の流動性が良いオイル、暑い地域では高温時の油膜強度が高いオイルを選ぶと良いでしょう。
  • 車の使用状況 短距離移動が多い場合は低温時の流動性が良いオイル、長距離高速走行が多い場合は高温時の油膜強度が高いオイルを選ぶと良いでしょう。
  • エンジンの状態 古いエンジンや摩耗が進んでいるエンジンには、粘度が高めのオイルを選ぶ方が良い場合があります。

よくある質問

  • 粘度が低いオイルと高いオイル、どちらが良いですか? 一概にどちらが良いとは言えません。車の使用状況や地域の気候に合わせて適切な粘度を選ぶことが重要です。
  • 粘度を間違えてオイルを入れても大丈夫ですか? 粘度が適さないオイルを入れると、エンジンの性能が低下したり、故障の原因になる可能性があります。必ず推奨粘度を守りましょう。
  • マルチグレードオイルとモノグレードオイルの違いは何ですか? マルチグレードオイルは、低温時と高温時の粘度が異なるオイルで、1年中使用できます。モノグレードオイルは、低温時と高温時の粘度が一定のオイルで、現在はあまり使用されていません。

【オイル漏れの原因と修理方法】

オイル漏れはなぜ起こる?

愛車からオイルが漏れていることに気づいた時、多くの方が不安に感じることでしょう。オイル漏れは、放置するとエンジンに深刻なダメージを与える可能性があります。

オイル漏れは、様々な原因によって発生します。主な原因としては、以下のものが挙げられます。

  • パッキンの劣化: エンジン内部の部品を密閉しているパッキンが硬化したり、ひび割れたりすることで、オイルが漏れてしまうことがあります。
  • シール類の劣化: オイルシールは、回転する部品と固定部品の間の隙間を埋めるための部品です。このシールが劣化すると、オイルが漏れる原因となります。
  • ボルトの緩み: エンジンやトランスミッションを固定しているボルトが緩むと、そこからオイルが漏れてしまうことがあります。
  • エンジン本体の損傷: エンジン本体に亀裂が入ったり、摩耗が進んでいたりすると、オイルが漏れることがあります。

オイル漏れを見つける方法

オイル漏れを見つけるには、以下の点に注意して愛車を点検してみましょう。

  • エンジンオイルが減っている: オイルレベルゲージでオイル量を確認し、減っている場合はオイル漏れが疑われます。
  • オイルの染み: エンジンルームや車の下にオイルの染みがついていないか確認しましょう。
  • 白い煙: エンジンから白い煙が出ている場合は、オイルが燃焼している可能性があります。
  • 異臭: オイルが燃焼すると、独特の焦げたような臭いがします。

オイル漏れの放置は危険!

オイル漏れを放置すると、以下の様な危険性があります。

  • エンジン焼きつき: オイルが不足すると、エンジン内部の金属同士が直接こすれ合い、高温になり、最悪の場合、エンジンが焼き付いてしまうことがあります。
  • 燃費の悪化: オイルが不足すると、エンジン性能が低下し、燃費が悪化します。
  • エンジン寿命の低下: オイル漏れを放置すると、エンジンへの負荷が増し、寿命が短くなります。

オイル漏れの修理方法

オイル漏れの修理方法は、漏れの原因によって異なります。

  • パッキン交換: 劣化しているパッキンを新しいものに交換します。
  • シール交換: 劣化しているシールを新しいものに交換します。
  • ボルトの締め付け: 緩んでいるボルトを規定のトルクで締め付けます。
  • エンジン本体の修理: 亀裂が入っていたり、摩耗が進んでいたりする場合は、エンジン本体の修理が必要になる場合があります。

オイル漏れの修理費用

オイル漏れの修理費用は、漏れの原因や修理箇所によって大きく異なります。

  • 軽微な漏れ: パッキン交換やボルト締め付けなど、比較的簡単な修理であれば、数千円から数万円程度で済むことが多いです。
  • 大規模な修理: エンジン本体の修理が必要な場合は、数十万円から数百万円かかることもあります。

オイル漏れを防ぐために

オイル漏れを防ぐためには、以下のことに注意しましょう。

  • 定期的なオイル交換: 定期的にオイル交換を行うことで、エンジン内部を清潔に保ち、オイルの劣化を防ぐことができます。
  • 定期的な点検: 定期的に愛車を点検し、オイル漏れがないか確認しましょう。
  • 高品質なオイルを使用する: 高品質なオイルを使用することで、エンジンの保護効果を高めることができます。

オイル漏れ修理の注意点

  • 専門の整備工場に依頼する: オイル漏れ修理は、専門知識と技術が必要な作業です。必ず専門の整備工場に依頼しましょう。
  • 複数の整備工場に見積もりを取る: 複数の整備工場に見積もりを取ることで、適正な価格で修理を行うことができます。
  • 保証内容を確認する: 修理後に保証が付いているか確認しましょう。

【国産車と輸入車で異なる理由】

愛車を長く快適に運転するためには、適切なエンジンオイルを選ぶことが重要です。しかし、国産車と輸入車では、推奨されるオイルの種類や粘度が異なる場合があります。

なぜ車種によってオイルが異なるのか?

エンジンオイルは、エンジン内部の摩擦を減らし、冷却、洗浄といった役割を担っています。エンジンオイルを選ぶ際には、以下の要素が考慮されます。

  • エンジンの構造: エンジンの設計や材質、製造精度によって、必要なオイルの特性が異なります。
  • 運転環境: 都市部での頻繁な発進・停止を繰り返す運転、高速道路での長距離走行など、運転環境によってオイルに求められる性能が変わります。
  • メーカーの推奨: 各自動車メーカーは、自社の車両に最適なオイルを推奨しています。

国産車と輸入車のオイル選びの違い

国産車と輸入車では、開発された国や地域、エンジンの設計思想、販売地域などが異なるため、推奨されるオイルの種類や粘度が異なる場合があります。

1. 基準となる規格の違い

  • API規格: アメリカ石油協会が定める規格で、主に北米市場のエンジンオイルの品質を評価する基準です。
  • ILSAC規格: 国際潤滑油標準化委員会が定める規格で、主にアジア太平洋地域のエンジンオイルの品質を評価する基準です。
  • ACEA規格: 欧州自動車メーカー協会が定める規格で、主に欧州市場のエンジンオイルの品質を評価する基準です。

国産車は、一般的にILSAC規格を基準とするオイルが推奨されることが多いですが、輸入車ではACEA規格を基準とするオイルが推奨されることが多いです。

2. エンジンオイルのベースオイルの違い

エンジンオイルのベースオイルには、鉱物油、合成油、部分合成油などがあります。

  • 鉱物油: 天然の原油を精製したオイルで、価格が安価ですが、高温時の酸化や低温時の流動性が劣る場合があります。
  • 合成油: 人工的に合成されたオイルで、高温時の酸化安定性や低温時の流動性に優れていますが、価格が高いのが特徴です。
  • 部分合成油: 鉱物油と合成油を混合したオイルで、価格と性能のバランスが良いとされています。

国産車では鉱物油や部分合成油が一般的ですが、輸入車では合成油が使用されることが多いです。

3. 燃費性能への要求の違い

近年、環境規制が厳しくなるにつれて、燃費性能の向上が求められています。そのため、低燃費性能を重視したオイルが開発されており、国産車と輸入車では、燃費性能に対する要求が異なる場合があります。

オイルを選ぶ際のポイント

  • 車の取扱説明書を確認する: 車の取扱説明書には、推奨されるオイルの種類や粘度が記載されています。
  • ディーラーに相談する: 専門の知識を持ったディーラーに相談することで、最適なオイルを選ぶことができます。
  • 走行環境に合わせて選ぶ: 都市部での頻繁な発進・停止を繰り返す運転や、高速道路での長距離走行など、運転環境に合わせてオイルを選ぶことが重要です。
  • オイルの規格を確認する: API規格、ILSAC規格、ACEA規格など、オイルの規格を確認し、車両に適したオイルを選びましょう。

それでは、良いカーライフを!!